日本カトリック映画賞 近年の受賞作品をまとめてみました

とまにちわ!

先日、第43回日本カトリック映画賞の受賞作品と監督が発表されたので、ここ最近の受賞作品を改めてまとめてみました。

ちなみに、日本カトリック映画賞(主催:シグニスジャパン)は、1976年以来、毎年1回、前々年の12月から前年の11月までに公開された日本映画の中から、キリスト教の精神に合致する普遍的なテーマを描いた優秀な映画作品の監督に贈られる賞です。


第43回(2018年度)

ぼけますから、よろしくお願いします。

監督:信友直子

自身の乳がん闘病を描いたドキュメンタリー番組「おっぱいと東京タワー 私の乳がん日記」でニューヨークフェスティバル銀賞などを受賞したテレビディレクターの信友直子が、認知症の母親と耳の遠い父親を題材に手がけたドキュメンタリー。広島県呉市で生まれ育った信友監督は、大学進学のため18歳で上京して以来、40年近く東京で暮らし、現在はドキュメンタリー制作に携わるテレビディレクターとして活躍している。呉市に暮らす両親は結婚もせずに仕事に打ち込むひとり娘を遠くから静かに見守っていた。45歳で乳がんが見つかり、落ち込む娘をユーモアあふれる愛情で支える母。そんな母の助けにより、人生最大の危機を乗り越えた信友監督は両親との思い出づくりのため、父と母の記録を撮りはじめる。しかし、信友は母の変化に少しずつ気づきはじめ……。2016年と17年にテレビで放送された作品に追加取材、再編集を加えて、信友監督初の劇場作品として劇場上映。

プロデューサー:大島新、濱潤 共同プロデューサー:前田亜紀、堀治樹、山口浩史 撮影:信友直子 語り:信友直子

製作年:2018年 製作国 :日本 上映時間:102分

(C)「ぼけますから、よろしくお願いします。」製作・配給委員会

※第43回日本カトリック映画賞授賞式&上映会は、2019年6月22日(土)、なかのZERO大ホール(東京都中野区)で行われます。


第42回(2017年度)

ブランカとギター弾き

監督:長谷井宏紀

写真家として活躍する長谷井宏紀がイタリア製作映画として手がけた監督デビュー作で、フィリピンを舞台に、孤児の少女と盲目のギター弾きの旅を描いたロードムービー。マニラのスラムに暮らす孤児のブランカは、母親を金で買うことを思いつき、盲目のギター弾きピーターと旅に出る。ピーターから得意な歌でお金を稼ぐことを教わったブランカは、レストランで歌う仕事を得てお金を稼ぎ、計画は順調に進んでいるかに思えた。しかし、そんな彼女の身に思いもよらぬ危険が迫っていた。長谷井の第一回長編監督作品となる本作は日本人初となるベネチア・ビエンナーレ、ベネチア国際映画祭の出資で製作され、第72回ベネチア国際映画祭でソッリーゾ・ディベルソ賞、マジックランタン賞を受賞。

製作:フラミニオ・ザドラ、アバ・ヤップ 脚本:長谷井宏紀 撮影:大西健之

キャスト:サイデル・ガブテロ、ピーター・ミラリ、ジョマル・ビスヨ、レイモンド・カマチョ

製作年:2015年 製作国 : イタリア 配給:トランスフォーマー 上映時間:77分

(C)2015-ALL Rights Reserved Dorje Film


第41回(2016年度)

この世界の片隅に

監督:片渕須直

第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞したこうの史代の同名コミックを、「マイマイ新子と千年の魔法」の片渕須直監督がアニメ映画化。第2次世界大戦下の広島・呉を舞台に、大切なものを失いながらも前向きに生きようとするヒロインと、彼女を取り巻く人々の日常を生き生きと描く。昭和19年、故郷の広島市江波から20キロ離れた呉に18歳で嫁いできた女性すずは、戦争によって様々なものが欠乏する中で、家族の毎日の食卓を作るために工夫を凝らしていた。しかし戦争が進むにつれ、日本海軍の拠点である呉は空襲の標的となり、すずの身近なものも次々と失われていく。それでもなお、前を向いて日々の暮らしを営み続けるすずだったが……。能年玲奈から改名したのんが主人公すず役でアニメ映画の声優に初挑戦した。公開後は口コミやSNSで評判が広まり、15週連続で興行ランキングのトップ10入り。第90回キネマ旬報トップテンで「となりのトトロ」以来となるアニメーション作品での1位を獲得するなど高く評価され、第40回日本アカデミー賞でも最優秀アニメーション作品賞を受賞。国外でもフランスのアヌシー国際アニメーション映画祭の長編コンペティション部門で審査員賞を受賞した。

原作:こうの史代 脚本:片渕須直 企画:丸山正雄 プロデューサー:真木太郎

キャスト(声の出演):のん、細谷佳正、小野大輔、尾身美詞、稲葉菜月

製作年:2016年 製作国 :日本 配給:東京テアトル 上映時間:126分

(C)こうの史代・双葉社/「この世界の片隅に」製作委員会


第40回(2015年度)

あん

監督:河瀬直美

「萌の朱雀」で史上最年少でカンヌ国際映画祭新人監督賞を受賞、「殯の森」ではカンヌ国際映画祭グランプリを受賞した河瀬直美監督が、2014年に旭日小綬章を受章した名女優・樹木希林を主演に迎え、ドリアン助川の同名小説の映画化。あることがキッカケで刑務所暮しを経験し、どら焼き屋の雇われ店長として日々を過ごしていた千太郎。ある日、店で働くことを懇願する老女、徳江が現れ、彼女が作る粒あんの美味しさが評判を呼んで店は繁盛していく。しかし、徳江がかつてハンセン病を患っていたという噂が流れたことで客足が遠のいてしまい、千太郎は徳江を辞めさせなければならなくなる。おとなしく店を去った徳江だったが、彼女のことが気にかかる千太郎は、徳江と心を通わせていた近所の女子中学生ワカナとともに、徳江の足跡をたどる。千太郎役に永瀬正敏、ワカナ役には樹木の孫娘である内田伽羅が扮した。

原作:ドリアン助川 脚本:河瀬直美 プロデューサー:福嶋更一郎、大山義人

キャスト:樹木希林、永瀬正敏、内田伽羅、市原悦子、水野美紀

製作年:2015年 製作国 :日本 配給: エレファントハウス 上映時間:113分

(C)2015映画「あん」製作委員会/COMME DES CINEMAS/TWENTY TWENTY VISION/ZDF-ARTE


第39回以前の受賞作品は、SIGNIS JAPAN の「日本カトリック映画賞40年の歩み」で確認できます。


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カトリックの聖パウロ修道会の修道士によるエッセイ。修道院の小窓から見えるさまざまな話題や情報を綴ります。