日本カトリック映画賞『この世界の片隅に』授賞式に片渕須直監督が登壇

とまにちわ!


第41回日本カトリック映画賞は、片渕須直監督の『この世界の片隅に』が受賞。

おめでとうございます!

ひそかに応援していたので、猛烈に嬉しいです!!

ちなみに、日本カトリック映画賞(シグニスジャパン<カトリックメディア協議会>主催)は、前年の12月から次の年の11月までに日本国内で制作・公開された映画の中から、キリスト教の愛の教えに基づく福音的な映画を選び、その監督に贈られる賞です。

メジャー作品はあまり受賞しない印象があったけど、『この世界の片隅に』は、やっぱり、さすがでございます!

そんな日本カトリック映画賞の授賞式&上映会。

東京、中野ZERO大ホールに行ってきました。

授賞式に続いて行われた、片渕須直監督と晴佐久昌英神父との対談は、およそ1時間!


「ひいお婆ちゃんがクリスチャンでした。」

「カトリック系の幼稚園に通っていた時期もありました。」


なんていう、きっと、ここでしか語れないようなことも、聞くことができました。

なにより、片渕監督が醸し出す、あたたかな優しい雰囲気に、なんだかとっても癒されるです。

そもそもの引っかかりは、朝ドラ「あまちゃん」の主人公を演じた、のんさん(本名:能年玲奈さん)がアフレコやってたから! なんていう、すごく分かりやすい理由です。はい。

それで、いろいろ調べてみたら、そもそも作品自体が高評価!

それからは、監督のインタビュー記事はもちろん、他の人のレビュー記事を読んだり、公式Twitterも毎日のようにチェックなんかもして…。

おかげで、映画館で観てもないのに、レビュー記事を読むだけで、予告編だけで、なぜか涙が出るという非常事態へ!

そんなこんなで、『この世界の片隅に』は劇場で4回ほど鑑賞。もちろん原作の漫画と円盤(ブルーレイ)も買いました。

だから、日本カトリック映画賞の授賞式&上映会にも行ってしまうのは、しょうがないというか必然です。

たぶん、きちんとしたところから、ちゃんとしたレポートが出ているはずですが、今回は、あいまいな記憶を頼りに、トークは晴佐久昌英神父と片渕須直監督との対談部分から、気になった部分をピックアップしてみます。

「クリスマスは戦争の前から、普通の生活に染み込んでいました。クリスマスのようなことをやれるのが平和。それらが奪われるのが戦争です。原作は昭和9年1月からですが、演出上、あえて1ヶ月前のクリスマスセールから始めることにしました。」


「戦争は何がいけないかというと、普通の人の中に罪の意識を植え付けてしまうことではないかと思います。サバイバーズ・ギルトともいわれますが、戦争や災害などに遭い、自分が助かったせいで誰かが死んでしまったのではないかとか、(戦争は)背負うものが大きすぎます。そう思った時、最後に何か描きたい、何か付け足したいと思い、エンディングクレジットで絵がつけられると思い、救われているすずさんたち、すずさんのお義姉さんの径子さんがいいのかなと思い描きました。」

「広島や呉の街並みを調べるのは楽しかったです。幼い頃は飛行機は好きでしたが、だんだん怖くなってきました。子供の頃からいつの間にか積み重なってきたことが、この映画を作ることで役に立ってしまったようです。このために存在していたのだろうかと思ったくらいです。誰かに使われているんじゃないのかな、という気持ちはありました。」


「失ってしまった、すずさんの右手は、すずさんより雄弁でした。右手の言葉を、なにかの形で映画にのせたいと思い、最後の方の歌(「みぎてのうた」)の歌詞に、右手の言葉をのせました。」

「この映画は本当はあと30分ぐらいあったのですが、予算の関係でできませんでした。それができたらいいなと、今、思っていますが、その前にはお休みをとって、少しゆっくりしたいです。みなさんからの要望があれば、頑張ろうかなと思っています。」


「すずさんは、いろんな服を着ているのですが、実は一人の人間の服ですから、そんなに多くの服は持っていないのです。すずさんが子供の頃、おばあちゃんの家に行ったら、おばあちゃんが浴衣を縫ってくれているのですが、あの服はどうなっていくのでしょうか? 実は、あの服はずっと登場していきます。それをずっと見ていくと、服にも歴史があって、その先の運命があるのです。それはびっくりするくらいドラマチックだと思います。ぜひ、そこもまた見て欲しいです。」


「6月からはホール上映、8月ぐらいからはまた映画館で復活して上映されると思います。ぜひ、あちこちの場所で上映されているのを見かけられましたら、もう一度ご覧ください。みなさん、2回目観るとまた違うよ、3回目でまた違うものが見えてくるよ、とおっしゃるんですね。それこそ群衆の一人ひとりにまで、いろんな表情がついています。ほんとうの世界を切り取って作ってきたつもりです。映画の真ん中だけでなく、端っこにもたくさんのドラマが潜んでいますので、そういうものを確かめに、また来ていただけるとありがたいです。よろしくお願いします。」

なお、『この世界の片隅に』は、新規場面を付け足した別バージョンの作品『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の2019年中の公開が予定されています。

たくさんの新規映像を加えることで、「さらにいくつもの人生」が描かれるとのこと。

楽しみでなりません!!


映画『この世界の片隅に』公式サイト

http://konosekai.jp/

映画『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』公式サイト

https://ikutsumono-katasumini.jp/


※この記事は2017年5月の初出記事を再構成したものです。

TomaP

カトリックの聖パウロ修道会の修道士によるエッセイ。多様な話題や情報を掲載しています。